第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜

第65話の解説

仲介者が入って取引をする事自体が、仲介者にとって有利な取引に着地するリスクを秘めていると言える。なぜなら、売り手・買い手の情報を正確にダイレクトに把握できるのは仲介者であるからである。

一方、ビジネスモデルとしては仲介者になる事、プラットフォーマーになる事はそういった事情より自社が高い収益性を維持する上で優位性がある取り組みであり、大手M&A専門会社がとてつもない収益力を誇っているのも頷けると思う。

第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜

さて、今回は、新型コロナウイルス下における建設業のディールを事例として取り上げた作品である。そもそもであるが、建設業、特に土木関連企業はここ5年ほど非常に順調な収益環境であったと言えると思う。故に、コロナの影響が無くとも、特に官公庁工事というもののキャパがある程度限られているという性質に基づき考えた場合に、受注が落ちていくという事は容易に想定できると思う。

加えて、今回は、仲介者である山嵐中央銀行の磯野が売り手社長に業績見通しを確認し、売り手社長は売上が半減し、赤字の可能性もあると述べている。

一方、買い手に対してはその事実を捻じ曲げレポートしたところ、バックアドバイザーのマックス山本ファクターから怒りの鉄槌を食らうというストーリーである。

ここまで露骨でないにしても、情報の非対称性を扱うビジネスがM&A仲介というビジネスである以上、この類の事象は発生し得るものとしてディールに臨むべきであるし、その為に我々の様な専門家をアドバイザーとしてつける事の意義は大きいものと考える。

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第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜①
第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜②
第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜③
第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜④
第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜⑤
第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜⑥
第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜⑦

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第65話 Covid19〜コロナ禍のディール、情報の非対称性にご注意を〜

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第65話の解説

M&Aの仲介という行為自体が利益相反取引であるという事をまずおさえていただきたい。利益相反取引とは、どちらかの利益を優先するとどちらかの利益が損なわれるという取引の事だ。会社の売り手は高く売りたいし、買い手は安く買いたい。価格に対する利害がシーソーゲームの様になるという事である。

利益相反取引自体は禁止されているというわけではなく、銀行や専門会社は顧客に同意を得た上でM&A仲介業務を行なっている。

一方、M&Aにおいても、企業再生支援の手法として金融機関の債権カットが絡む事案については金融機関が仲介等を実施するという場合は注意が必要である。仮に債権カット対象の企業に債権を有するA銀行が売り手企業と買い手企業の仲介に入った場合にどういった問題が生じるのだろうか。

売り手と買い手の利益相反は当然の事、この場合、高く売って債権を回収したい銀行と安く買いたい買い手の利益が相反する事になる。にも関わらず買い手側とアドバイザリー契約を締結するというのは大きな違和感を感じざるを得ない。買収後トラブルがあった場合に、買い手側から銀行が訴えられるリスクも高い様に思う。

また、債権カットを伴う場合、債権者集団としての利益と、買い手のアドバイザーとしての利益も相反する事となり、とてもじゃないが売り手買い手から手数料を徴収する事について他行の同意が得られる様には思わない。
では売り手側のアドバイザーとなる場合はどうか。この場合は、あくまでも売り手側の債権社内での利害調整がメインとなり、上記二つのパターンと比べるとどうも取り組みはしやすそうである。漫画をご参考にいただきたい。

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