会社買収を実行する前に絶対に知っておくべきこと①

M&Aコラム

会社買収を実行する前に絶対に知っておくべきこと①

M&Aコラム

経営戦略の一つとして、M&Aによる企業買収を検討している経営者も多いだろう。自社と相乗効果を発揮できる企業を買収する事で、1+1が2以上になる事がM&Aの魅力であり、これをうまく使いこなせば、自社単独での成長に比べて、圧倒的な速度で成長を実現する事ができるのは事実である。

一方、企業を買収するという事は、大きな投資でもある。どれだけ財務内容の良い企業であっても、経営が傾くケースの一つに投資判断の失敗が挙げられるが、M&Aはまさに買い手企業にとっては非常に大きな投資である。故に、感覚的に買収をしたりする事はご法度であるし、相当な注意を払って投資判断をしても、予定通りにいかないという事も多くあるわけだから、買収の意思決定は、慎重にやり過ぎるに越したことは無いと言えよう。

さて、本コラムのテーマだが、会社買収を実行する前に絶対に知っておくべきこと、という事である。

これについて、買収の流れに沿ってツラツラと書いていこうと思う。
まず、経営戦略の一つとして買収検討を始めた時、ぶち当たる壁が、「そもそもそんな都合の良い案件が無い」という事である。

譲渡案件は、一般的に、M&A専門会社等に集まる。一方、そこの担当に、こんなイメージの会社が欲しいんだけど、と言ってもまずそんな案件は無い。故に、案件がそもそも無いという事でつまづく事は多いと思う。
とはいえ、買収を実現する為には譲渡案件情報は必要不可欠である。可能な限り情報の間口を広げ、情報が入ってくる仕組み作りが肝要である。何事もそうだが、良い情報を得る為に、一件買収してみるというのはその先の情報入手という点での仕組み作りとして良いかもしれない。

さて、仮に自社のイメージにある譲渡案件に出会ったとしよう。最初は企業概要書と呼ばれる譲渡案件の説明資料を元に買収を検討するが、大手専門会社の場合、次のステージ、すなわちトップ面談に進むには着手金が必要となる。

大体100万円から500万円のレンジなのだが、先に進むにはコストがかかるのである。ここで強くお伝えしておきたい事は、あなた買収に辺りするべき意思決定は、この着手金を払って前に進めるべきかどうか、という意思決定である。当然、その意思決定をする為には、より詳細な情報が必要なケースもあろう。

その場合は、遠慮せず情報を持ち込んだアドバイザーへ資料を依頼しよう。アドバイザーもむやみやたらに情報を出す事は嫌がるので、その情報が欲しい理由と、自社が先に進めるかどうかの意思決定をする為のポイントも明確に伝えよう。進める進めないはこれはあなたの判断になるが、本気度が伝われば、アドバイザーの情報開示も緩くなると言ったものである。

さて、着手金支払い後は、企業概要書の作成根拠となったデータ書類等があなたの手元に届く。
この時点で、中身をしっかりと精査しておこう。トップ面談の後にあなたがするべき意思決定は基本合意契約へ進むかどうかの意思決定である。
この時点で、500万程度の業務中間報酬を買い手が負担するケースが多く、そのリスクを取ってまで基本号契約を締結するかどうかの判断をしないといけない。基本合意契約締結後に買収監査を実施するのだが、500万もの高額な資金を拠出した時点で、あなたの買い手に対する交渉力は従前と比較して弱まるわけなので、そのリスクを取ってまで合意すべきかという判断が求められる。

さて、トップ面談についてだが、こちらもその目的をしっかりと理解して実行する事が重要である。

トップ面談の目的は、相手の粗を探す事でもなければ、合意条件内容を詰める事でも無い。この点注意が必要だ。

そもそも、条件面の話はアドバイザーが間に入って全て詰めていく。言いにくい話についてもアドバイザーが間に入って調整するから話がまとまるというものなのである。
故に、トップ面談においてあなたがやるべき事は、①相手に宵印象を与える、②経営者の人物像を把握する、③どうしても直接確認したい事を確認する、この三つであると私は考える。

相手に好印象を与えるのは、それによってその後の交渉を有利に進める為である。その場で細か過ぎる話をあなたがしてしまうと、確実に相手の受ける印象は悪いだろう。
また、買収対象企業を把握する上で、経営者を見定めるという事は非常に重要な要素であると考えるが、そんなに頻繁に直接面談する機会は無い。故に、集中して相手の人物像を感じて欲しい。また、これだけはどうしても直接聞きたいという事は事前に整理して確認するようにしよう。もちろん相手の心象に配慮した上である。

長くなったので、基本合意契約以降については、次の回で説明する事とする。

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会社買収を実行する前に絶対に知っておくべきこと①

経営戦略の一つとして、M&Aによる企業買収を検討している経営者も多いだろう。自社と相乗効果を発揮できる企業を買収する事で、1+1が2以上になる事がM&Aの魅力であり、これをうまく使いこなせば、自社単独での成長に比べて、圧倒的な速度で成長を実現する事ができるのは事実である。

一方、企業を買収するという事は、大きな投資でもある。どれだけ財務内容の良い企業であっても、経営が傾くケースの一つに投資判断の失敗が挙げられるが、M&Aはまさに買い手企業にとっては非常に大きな投資である。故に、感覚的に買収をしたりする事はご法度であるし、相当な注意を払って投資判断をしても、予定通りにいかないという事も多くあるわけだから、買収の意思決定は、慎重にやり過ぎるに越したことは無いと言えよう。

さて、本コラムのテーマだが、会社買収を実行する前に絶対に知っておくべきこと、という事である。

これについて、買収の流れに沿ってツラツラと書いていこうと思う。
まず、経営戦略の一つとして買収検討を始めた時、ぶち当たる壁が、「そもそもそんな都合の良い案件が無い」という事である。

譲渡案件は、一般的に、M&A専門会社等に集まる。一方、そこの担当に、こんなイメージの会社が欲しいんだけど、と言ってもまずそんな案件は無い。故に、案件がそもそも無いという事でつまづく事は多いと思う。
とはいえ、買収を実現する為には譲渡案件情報は必要不可欠である。可能な限り情報の間口を広げ、情報が入ってくる仕組み作りが肝要である。何事もそうだが、良い情報を得る為に、一件買収してみるというのはその先の情報入手という点での仕組み作りとして良いかもしれない。

さて、仮に自社のイメージにある譲渡案件に出会ったとしよう。最初は企業概要書と呼ばれる譲渡案件の説明資料を元に買収を検討するが、大手専門会社の場合、次のステージ、すなわちトップ面談に進むには着手金が必要となる。

大体100万円から500万円のレンジなのだが、先に進むにはコストがかかるのである。ここで強くお伝えしておきたい事は、あなた買収に辺りするべき意思決定は、この着手金を払って前に進めるべきかどうか、という意思決定である。当然、その意思決定をする為には、より詳細な情報が必要なケースもあろう。

その場合は、遠慮せず情報を持ち込んだアドバイザーへ資料を依頼しよう。アドバイザーもむやみやたらに情報を出す事は嫌がるので、その情報が欲しい理由と、自社が先に進めるかどうかの意思決定をする為のポイントも明確に伝えよう。進める進めないはこれはあなたの判断になるが、本気度が伝われば、アドバイザーの情報開示も緩くなると言ったものである。

さて、着手金支払い後は、企業概要書の作成根拠となったデータ書類等があなたの手元に届く。
この時点で、中身をしっかりと精査しておこう。トップ面談の後にあなたがするべき意思決定は基本合意契約へ進むかどうかの意思決定である。
この時点で、500万程度の業務中間報酬を買い手が負担するケースが多く、そのリスクを取ってまで基本号契約を締結するかどうかの判断をしないといけない。基本合意契約締結後に買収監査を実施するのだが、500万もの高額な資金を拠出した時点で、あなたの買い手に対する交渉力は従前と比較して弱まるわけなので、そのリスクを取ってまで合意すべきかという判断が求められる。

さて、トップ面談についてだが、こちらもその目的をしっかりと理解して実行する事が重要である。

トップ面談の目的は、相手の粗を探す事でもなければ、合意条件内容を詰める事でも無い。この点注意が必要だ。

そもそも、条件面の話はアドバイザーが間に入って全て詰めていく。言いにくい話についてもアドバイザーが間に入って調整するから話がまとまるというものなのである。
故に、トップ面談においてあなたがやるべき事は、①相手に宵印象を与える、②経営者の人物像を把握する、③どうしても直接確認したい事を確認する、この三つであると私は考える。

相手に好印象を与えるのは、それによってその後の交渉を有利に進める為である。その場で細か過ぎる話をあなたがしてしまうと、確実に相手の受ける印象は悪いだろう。
また、買収対象企業を把握する上で、経営者を見定めるという事は非常に重要な要素であると考えるが、そんなに頻繁に直接面談する機会は無い。故に、集中して相手の人物像を感じて欲しい。また、これだけはどうしても直接聞きたいという事は事前に整理して確認するようにしよう。もちろん相手の心象に配慮した上である。

長くなったので、基本合意契約以降については、次の回で説明する事とする。