会社売却の検討の前に!これだけは知っておきたい〜M&Aリアルの現場から

M&Aコラム

会社売却の検討の前に!これだけは知っておきたい〜M&Aリアルの現場から

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会社を譲渡すると決断される前に、そもそも自社の譲渡価格はいくらなのだろうか?
というのは譲渡を検討する経営者の素朴な疑問では無いだろうか。また、その際にどのぐらいの手数料がかかるのだろうか?というのも同じく、皆さんが抱く疑問である様に思う。

そして、仮に一定の価格で譲渡できたとして、税金や手数料が差し引かれてどのぐらいの手取りが自分の手元に残るのか?
むしろ株価がどうというよりも端的にその部分だけを知りたいという経営者もいらっしゃるのでは無いだろうか。

また、M&Aが大きくどの様な流れで進んでいくのか、従業員への開示はどうなるのか、譲渡後の税務関係はどうか、いずれも疑問の多い所である。

裏を返すと、この辺りがある程度すっきりまとまっていれば、その後の意思決定の質が高まると考えこのコラムを執筆する。

一般的なM&Aの流れに沿ってご説明する方が理解しやすいと思うので、順を追って説明していく。

まず、M&Aの実行を決断した後に、一般的にはM&Aアドバイザーとアドバイザリー契約を締結する。この形態については、FAか仲介か、専属専任か否か、手数料体系は総資産レーマンか、譲渡対価ベースのレーマンか、など色々と論点があるが、これらは全て弊社の製作した漫画動画で分かりやすくお伝えしているのでそちらをご参照いただきたい。

アドバイザリー契約を締結すると、まず株式価値評価と企業概要書の作成が実施される。ここで皆さんご関心が強い株価の話が出てくるのだが、この株価の相場についても、同じく漫画で分かりやすくお伝えしているのでそちらをご参照いただきたい。

アドバイザーがあなたと候補先に提示する株価を合意した後、候補先への提案活動が始まるが、この場合の情報管理の注意点についても漫画で分かりやすくお伝えしている。

強い買収意向を示す先が出てきた場合、当該候補先が買いのアドバイザリーを締結後に実施されるイベントが、「トップ面談」である。私がアドバイザリーに入る時には、このトップ面談前にある程度の論点は洗い出しておき、面談後すぐに基本合意契約に移行できるレベルまで話を詰めておくのが一般的である。

トップ面談後に株価を中心とした諸条件を合意して売り手と買い手が締結する契約が基本合意契約である。これにより、法的には売り手は買い手に対して一定期間の独占交渉権を付与する事となる。

一方、実務においてはよほどの競合案件でない限りは、基本合意契約を締結せずとも、実態としては独占交渉というケースは少なくない。

基本合意契約締結後、買い手が監査人を雇って買収監査を実施し、その監査内容も踏まえて最終契約締結に向けた調整が実施される。買収監査実施から最終契約締結までは通常1ヶ月前後が目安で、早ければ買収監査実施後二週間程度で最終契約・資金決済へと進む事もある。

譲渡対価の総額を、株式で受け取るか、退職金で受け取るか、によって税務的論点があるがこちらについても漫画をご覧いただければご理解いただける様にしている。

また、株式譲渡対価にかかる税金は、譲渡益に対して約二割であり、譲渡した年の翌年の3月に確定申告により税金を納付する。当然、アドバイザリー手数料は譲渡にかかる費用となるのでそのエビデンスはしっかり残しておかないといけないし、退職金については譲渡対象会社が源泉徴収して原則として翌月10日までに納税をする事となっているので確定申告等は原則不要である。

退職金は、譲渡日に支払われる為、アドバイザーは譲渡オーナーの顧問税理士などを通じて源泉徴収税額を確定して、金融機関等を通じて、当該税額を控除した金額を会社オーナーへ支払う準備をしておかないといけないという事も付け加えておこう。

一方、退職金というのは、株式譲渡が完了し経営権が買い手に移った後の臨時株主総会で支給が決定されるものであるから、この支給の意思決定は買い手側に権限がある。

一方、株式譲渡と退職金支給を同日にやる事が多い為、便宜上売り手オーナーに依頼して振込書類等を準備する事が多い。この理屈を理解しているアドバイザーであれば、買い手に対して売り手からそういった書類を取り入れて準備する事を一言伝えておくべきだが、実務的にはそこまで細やかな気配りはされていない様に思う。

役員報酬を多額に取っていた経営者は、翌年の住民税に注意して欲しい。1月から12月の所得総額に対して住民税は課税される為、譲渡後に報酬が大きく減少する場合は、1年間は住民税負担が大きいという事は覚悟しておかれたい。

また、法人に不要な賃貸物件等を個人で買い取った場合、不動産取得税等の課税にも心の準備が必要である。

譲渡後引き続き、会長として留任する場合、それまで使っていた旅費交通費や、交際接待費等についてどうなるのか、という点については、これはあくまでも売り手と買い手の協議により定めるのだが、業務上必要な部分については引き続き認められるケースが多い(ガソリンカードもそのまま使うなど)。

一方、経営権が移った時点で、全て自分の一存で決める事は出来なくなるという点は売り手オーナーは理解をしておく事が肝要である。

どうだっただろうか。主要な論点は、漫画でかなり網羅的に説明を加えている。今回はそれに肉付けする形で少し細々とした点にまで言及した。より詳しい話が知りたい場合は、質問箱なり、あるいはLINE相談サービスなどをご利用いただければと思う。

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会社売却の検討の前に!これだけは知っておきたい〜M&Aリアルの現場から

会社を譲渡すると決断される前に、そもそも自社の譲渡価格はいくらなのだろうか?
というのは譲渡を検討する経営者の素朴な疑問では無いだろうか。また、その際にどのぐらいの手数料がかかるのだろうか?というのも同じく、皆さんが抱く疑問である様に思う。

そして、仮に一定の価格で譲渡できたとして、税金や手数料が差し引かれてどのぐらいの手取りが自分の手元に残るのか?
むしろ株価がどうというよりも端的にその部分だけを知りたいという経営者もいらっしゃるのでは無いだろうか。

また、M&Aが大きくどの様な流れで進んでいくのか、従業員への開示はどうなるのか、譲渡後の税務関係はどうか、いずれも疑問の多い所である。

裏を返すと、この辺りがある程度すっきりまとまっていれば、その後の意思決定の質が高まると考えこのコラムを執筆する。

一般的なM&Aの流れに沿ってご説明する方が理解しやすいと思うので、順を追って説明していく。

まず、M&Aの実行を決断した後に、一般的にはM&Aアドバイザーとアドバイザリー契約を締結する。この形態については、FAか仲介か、専属専任か否か、手数料体系は総資産レーマンか、譲渡対価ベースのレーマンか、など色々と論点があるが、これらは全て弊社の製作した漫画動画で分かりやすくお伝えしているのでそちらをご参照いただきたい。

アドバイザリー契約を締結すると、まず株式価値評価と企業概要書の作成が実施される。ここで皆さんご関心が強い株価の話が出てくるのだが、この株価の相場についても、同じく漫画で分かりやすくお伝えしているのでそちらをご参照いただきたい。

アドバイザーがあなたと候補先に提示する株価を合意した後、候補先への提案活動が始まるが、この場合の情報管理の注意点についても漫画で分かりやすくお伝えしている。

強い買収意向を示す先が出てきた場合、当該候補先が買いのアドバイザリーを締結後に実施されるイベントが、「トップ面談」である。私がアドバイザリーに入る時には、このトップ面談前にある程度の論点は洗い出しておき、面談後すぐに基本合意契約に移行できるレベルまで話を詰めておくのが一般的である。

トップ面談後に株価を中心とした諸条件を合意して売り手と買い手が締結する契約が基本合意契約である。これにより、法的には売り手は買い手に対して一定期間の独占交渉権を付与する事となる。

一方、実務においてはよほどの競合案件でない限りは、基本合意契約を締結せずとも、実態としては独占交渉というケースは少なくない。

基本合意契約締結後、買い手が監査人を雇って買収監査を実施し、その監査内容も踏まえて最終契約締結に向けた調整が実施される。買収監査実施から最終契約締結までは通常1ヶ月前後が目安で、早ければ買収監査実施後二週間程度で最終契約・資金決済へと進む事もある。

譲渡対価の総額を、株式で受け取るか、退職金で受け取るか、によって税務的論点があるがこちらについても漫画をご覧いただければご理解いただける様にしている。

また、株式譲渡対価にかかる税金は、譲渡益に対して約二割であり、譲渡した年の翌年の3月に確定申告により税金を納付する。当然、アドバイザリー手数料は譲渡にかかる費用となるのでそのエビデンスはしっかり残しておかないといけないし、退職金については譲渡対象会社が源泉徴収して原則として翌月10日までに納税をする事となっているので確定申告等は原則不要である。

退職金は、譲渡日に支払われる為、アドバイザーは譲渡オーナーの顧問税理士などを通じて源泉徴収税額を確定して、金融機関等を通じて、当該税額を控除した金額を会社オーナーへ支払う準備をしておかないといけないという事も付け加えておこう。

一方、退職金というのは、株式譲渡が完了し経営権が買い手に移った後の臨時株主総会で支給が決定されるものであるから、この支給の意思決定は買い手側に権限がある。

一方、株式譲渡と退職金支給を同日にやる事が多い為、便宜上売り手オーナーに依頼して振込書類等を準備する事が多い。この理屈を理解しているアドバイザーであれば、買い手に対して売り手からそういった書類を取り入れて準備する事を一言伝えておくべきだが、実務的にはそこまで細やかな気配りはされていない様に思う。

役員報酬を多額に取っていた経営者は、翌年の住民税に注意して欲しい。1月から12月の所得総額に対して住民税は課税される為、譲渡後に報酬が大きく減少する場合は、1年間は住民税負担が大きいという事は覚悟しておかれたい。

また、法人に不要な賃貸物件等を個人で買い取った場合、不動産取得税等の課税にも心の準備が必要である。

譲渡後引き続き、会長として留任する場合、それまで使っていた旅費交通費や、交際接待費等についてどうなるのか、という点については、これはあくまでも売り手と買い手の協議により定めるのだが、業務上必要な部分については引き続き認められるケースが多い(ガソリンカードもそのまま使うなど)。

一方、経営権が移った時点で、全て自分の一存で決める事は出来なくなるという点は売り手オーナーは理解をしておく事が肝要である。

どうだっただろうか。主要な論点は、漫画でかなり網羅的に説明を加えている。今回はそれに肉付けする形で少し細々とした点にまで言及した。より詳しい話が知りたい場合は、質問箱なり、あるいはLINE相談サービスなどをご利用いただければと思う。